英航空IAGの最終赤字縮小、コロナ規制緩和で 21年
【ロンドン=佐竹実】英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)を傘下に持つ英航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が25日発表した2021年12月期決算は、最終損益が29億3300万ユーロ(約3800億円)の赤字となり、前の期(69億3500万ユーロの赤字)から改善した。新型コロナウイルス対策の規制が緩和され、旅客需要が戻った。
売上高は前の期比8%増の84億5500万ユーロ。21年の旅客輸送能力はコロナ前の19年の36%にとどまったが、ドル箱である米国路線が11月に再開するなどして旅客は戻っている。22年の旅客輸送能力は19年の85%まで回復し、営業損益は黒字化すると予想している。
IAGはBAのほか、スペインのイベリア航空などを傘下に持つ。ルイス・ガイエゴ最高経営責任者(CEO)は「力強い回復が進んでいると確信している」と述べた。ロシアのウクライナ侵攻を念頭に「最近の地政学的な出来事を注意深く観察しており、潜在的な影響に対応する」とした。
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