「まん延防止等重点措置」5県で解除 各地の様子は

新型コロナ対策のまん延防止等重点措置は、大阪などは来月6日までの延長期間に入る一方、沖縄、山形、島根、山口、大分の5つの県は20日をもって解除されました。

沖縄 那覇 “地域経済回復を” “対策継続を”

沖縄県那覇市では、地域経済の回復や感染防止対策の継続を望む声が聞かれました。

このうち50代の会社員は「飲酒などの制限がなくなり外に行きやすくなると思いますが、コロナ対策とは長いつきあいになると思います」と話していました。

また、別の50代の会社員は「長く制限が続いたので経済をできるだけ回していってほしいと思います。自分も感染しないように気をつけて1日も早く普通の生活に戻れるようにしていければと思っています」と話していました。

一方、コロナ禍の前は土産物を買い求める修学旅行の学生などでにぎわっていた国際通りは、21日も閑散としていました。

東京から来た20代の観光客は「きょう帰りますが、人も少なく、多くの店が閉まっていたのでさみしかったです」と話していました。

また、土産店の店員は「ほかの都道府県でも感染が広がっているので今はあまり期待していません。感染が収まってから多くの人に訪れてほしいです」と話していました。
21日から通常の営業時間に戻る飲食店では客足の回復を期待する声が聞かれました。

このうち那覇市久米にある県の認証を受けている焼き鳥店では、店主が串料理の仕込みやテーブルなどの消毒に追われていました。

21日、仕入れた食材は先週の同じ曜日に比べて1割だけ増やしていて、様子を見ながら調整していくことにしています。

焼き鳥店の長友大三さんは「制限が解除されるということで晴れやかな気持ちで営業することができるので、気合いを入れて串打ちができました。期待感は大きく感染対策をしながら笑顔で元気いっぱいお客様を迎えたいです」と話していました。

島根 松江の観光施設再開 新人がふくろうショー初披露

島根県松江市にある花と鳥のテーマパーク「松江フォーゲルパーク」は、島根県に出されていた「まん延防止等重点措置」が20日で解除されたことを受けて営業を再開しました。

21日は、入社して2か月の新人スタッフ、佐藤理奈さんによるふくろうのショーが初めて行われました。

佐藤さんは10メートルほど離れたところにいるふくろうを呼んで腕の上にとまらせたり、ショーを見ている人たちのすぐ近くを飛ばしたりする技を披露していました。

このショーのために佐藤さんは、施設が休業している間、毎日、特訓を重ねてきたということです。

広島県から訪れた40代の女性は「迫力があってすごかったです。施設がどこも休みで楽しめるところがなかったので再開してよかったです」と話していました。

佐藤さんは「営業再開の日を迎えてほっとしています。お客さんがいるところにもっとうまく飛ばせるように頑張りたいです」と話していました。

山口 岩国 公園の利用 約1か月半ぶり再開

山口県岩国市の公園は親子連れなどでにぎわっていました。

岩国市では、先月9日から「まん延防止等重点措置」の対象地域となり、公共施設の利用が原則中止になっていました。

このうち、「愛宕山ふくろう公園」はふくろうをイメージしたカラフルな大型遊具が人気の公園で、21日およそ1か月半ぶりに利用が再開されました。

公園には早速親子連れや外国人が訪れ、滑り台などで遊んでいました。

0歳の息子と訪れた30代の父親は「利用が再開されると聞いたので初めて来ました。コロナで買い物なども難しかったが、市内の感染状況も落ち着いてきたと思う」と話していました。

大分 別府のホテル「巻き返しを」

全国有数の温泉地・大分県別府市にあるホテルでは客足が激減している現状からの巻き返しを図ろうとしています。

大分県では感染状況が落ち着いているなどとして先月27日から適用されていた「まん延防止等重点措置」が20日をもって解除されました。

別府市鉄輪にある「おにやまホテル」では、重点措置の期間中はキャンセルが相次ぎ予約が一日に1組か2組しか入らない日もあり、合わせて9日間、休館を余儀なくされるなど大きな打撃を受けました。

重点措置の解除が決まってからは県内からの客を中心に新規の予約が入り始めているということです。

「おにやまホテル」の三原義正営業部長は「キャンセルが相次いで苦しいのひと言に尽きる時期が続いていたので明るいニュースだと受け止めているし、これを機に巻き返したい」と話していました。

そのうえで、「大分県内の人は動きやすくなったと思うが、もともと県外からのお客さんが大半なので、近隣県などがまだ解除されていない今の状況ではまだまだ厳しい」と話し、一日も早い感染の収束を願っていました。