国際観光客、昨年は4%増 コロナ前からは依然7割減

国連世界観光機関(UNWTO、本部マドリード)は18日、2021年の国際観光客数は暫定推計で前年比4%増の約4億1500万人となったと発表した。新型コロナウイルス流行前の19年に比べて72%減の水準にとどまっており、同年の水準に戻るのは24年以降との見方が大勢との見通しも示した。

21年はワクチン接種の広がりや入国規制の緩和で、後半に外国旅行の動きがやや回復した。ただ地域的なばらつきは大きく、カリブ海地域は前年比63%増、南欧地域は同57%増となったが、多くの国で入国規制が続くアジア太平洋地域は同65%減と一層落ち込んだ。中東地域も同24%減。

22年は回復が続くとみられるが、UNWTOは新型コロナの新変異株「オミクロン株」の流行に伴う感染再拡大が年初の動きを妨げそうだと指摘。専門家の6割超は、海外旅行が19年の水準に戻るのは24年以降と予想しており、それまで国内観光がけん引役を担い続けるとの見方を示した。(共同)

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