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阪急阪神ホールディングス(HD)が、阪急電鉄・大阪梅田駅(大阪市北区)周辺の大規模再開発を計画していることが分かった。閉館が決まっている「大阪新阪急ホテル」に加え、商業施設「阪急三番街」やオフィスビル「阪急ターミナルビル」の建て替えを検討する。開業は2030年以降とみられ、半世紀ぶりの大規模開発となる。将来的に西側のJR大阪駅周辺の施設と空中デッキで結ぶ構想で、ビジネスや観光拠点としての大阪・キタの機能が高まりそうだ。
JR大阪駅周辺では、「うめきた2期」など大規模な再開発が進む一方、阪急阪神HDが多くの施設を保有する大阪梅田駅周辺には老朽化した建物が多い。
阪急阪神HDは現在、阪神百貨店梅田本店と新阪急ビルの建て替えを進めている。今春の全面開業を予定しており、今後は駅周辺の再開発に軸足を移す。駅自体の機能は維持し、鉄道の運行に影響はない。
24年度末に閉館する駅西側の新阪急ホテル(地上10階、地下2階)は1964年に開業し、961の客室と西日本最大級のビュッフェレストランなどを備える。飲食や衣料品など計約260店舗が入居する三番街(地上4階、地下4階)や、オフィスなどが入る駅南側のターミナルビル(地上17階、地下4階)も70年前後の開業で、いずれも老朽化が目立っていた。
阪急阪神HDの角和夫会長は読売新聞の取材に対し、「2022年は新阪急ホテルの建て替えに向け始動する」とした上で、「ホテルを建て替えるということは、ホテルに連なるターミナルビルと三番街も(建て替えの)対象になる」と話した。再開発については、阪急阪神HDが今春に発表する長期的な経営計画に盛り込む見通しだ。今後、建て替えの順番や着工時期の本格検討に入り、大学などの誘致も念頭に、新たなビルの利用方法を詰める。