21年度補正予算成立へ 追加歳出、最大の35.9兆円
2021年度補正予算案が20日午後の参院本会議で自民、公明両党などの賛成多数で可決、成立する。新型コロナウイルス対策を盛り込み、一般会計の追加歳出の総額は補正予算として過去最大の35兆9895億円に上る。
参院予算委員会で20日午前に岸田文雄首相と全閣僚が出席して質疑し、可決した。
補正予算案の大部分を占めるのは31兆5627億円にのぼる経済対策関連だ。新型コロナ対策が18兆6059億円、コロナ後を見据えた経済活動の再開などに1兆7687億円、首相が掲げる「新しい資本主義」に8兆2532億円を計上した。
18歳以下へ10万円相当を給付するため1兆2162億円を確保した。年内に支給する分に関しては21年度予算のコロナ対応予備費から7311億円を支出する。
観光需要の喚起策「Go To トラベル」に2685億円をあてる。ワクチン接種証明の活用など仕組みを見直す。
「新しい資本主義」関連で21年度内に運用を始める大学ファンドや半導体の国内生産拠点の確保、地方のデータセンター整備を進める。