フィリピン、入国規制強化 欧州でオミクロン型確認受け
日本など観光客受け入れも一時中止
フィリピンは28日、新型コロナウイルスの「オミクロン型」の感染が欧州でも確認されたことを受け、入国を認めない国を拡大する方針を明らかにした。感染が確認された南アフリカなどに、イタリアやオランダなどを追加する。
フィリピンはすでに南アフリカなどアフリカ南部の国を、感染リスクが高いと定める「レッド国」に指定ずみ。今回はオランダ、ベルギー、イタリアなど欧州諸国をレッド国に追加した。原則としてこれらの国からの入国は認めない。
フィリピンは新型コロナの感染拡大を受け、ワクチン接種に加えて首都マニラなどで厳しい行動制限を課した。9月には1日あたりの新規感染者数が2万人を超えていたが、直近では1000人を下回る水準が続く。海外での変異型ウイルスの拡大を警戒し、入国規制を再び強める。
フィリピンは12月1日から、日本など約30の国・地域を対象に観光客の入国を認める予定だったが、中止する。ワクチン接種完了など一定条件を満たせば隔離なしで入国できるはずだった。自国民にもマスクとフェースシールド両方の着用を義務付けるとの現地報道もあり、行動制限が再び強化される可能性がある。(志賀優一)