「日本の若者にもっと国内旅行を」 星野リゾート代表が講演

講演する星野リゾートの星野佳路代表=12日午前、大阪市中央区(須谷友郁撮影)
講演する星野リゾートの星野佳路代表=12日午前、大阪市中央区(須谷友郁撮影)

星野リゾート(長野県軽井沢町)の星野佳路(よしはる)代表は12日、大阪市内で開かれた関西プレスクラブの会合で講演し、「若者の旅行参加率が低く、国内観光市場が縮小する可能性がある」と日本が目指す観光立国のあり方に警鐘を鳴らした。

新型コロナウイルスの感染拡大前に外国人観光客が急増していたものの、星野代表は「これまで国内観光市場の85%は日本人による国内旅行が占めていた」と指摘。現在の市場を支えている団塊世代が75歳以上の後期高齢者になればさらに旅行参加が減るとして、「日本の若者にもっと国内を旅行してもらえるよう働きかけるため、LCC(格安航空会社)の国内路線を増やすことも大事な施策だ」と呼びかけた。

一方、日本の観光産業について「市場規模の割に収益率が低く、地域経済に貢献できていない」と強調。年末年始などに休みが集中し、観光需要が1年を通して平準化していない構造的な問題を説明したうえで、「大型連休の時期を地域ごとにずらしてはどうか。同じ例はフランスなど海外にある」と提案した。

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