藤田観光1~9月期、営業赤字131億円 主力ホテル低迷
藤田観光が9日発表した2021年1~9月期連結決算は、営業損益が131億円の赤字(前年同期は167億円の赤字)だった。「ホテル椿山荘東京」(東京・文京)で宿泊や婚礼の売り上げが伸びたものの、新型コロナウイルス禍でビジネスホテルの稼働低迷が響いた。21年12月期通期の業績予想は引き続き未定とした。
売上高は前年同期比9%増の192億円。固定資産の売却益計上で最終損益は183億円の黒字(前年同期は171億円の赤字)となった。コロナ前までは主力だったビジネスホテルの「ワシントンホテル」などを運営するWHG事業は、96億円の営業赤字だった。
新型コロナ禍の宿泊需要低迷を受け、従業員給与を削減するなど営業固定費を19年同期の72%に削減。椿山荘では、サービスの質向上などに取り組み婚礼の1人あたり単価が前年同期比38%増加。婚礼全体の売上高は同約2倍の41億円に伸びたが、インバウンド需要への依存度が高かったビジネスホテルの低迷を補えなかった。