キューバ、海外観光客の隔離義務廃止 受け入れ空港拡大
【メキシコシティ=清水孝輔】キューバ政府は19日、新型コロナウイルスで制限していた海外からの渡航者受け入れを11月から全面的に再開すると発表した。入国する海外観光客の隔離義務を廃止し、渡航を受け入れる国際空港も現在の3カ所から10カ所に増やす。キューバはコロナで観光関連産業が大きな打撃を受けており、規制の緩和で経済回復をめざす。
受け入れは段階的に再開する。まずは11月7日に海外からの観光客に対する隔離義務を廃止する。従来は主要リゾート地を訪れるツアー観光客には到着時にPCR検査を受ければ隔離を免除していたが、個人観光客には最大14泊15日の自己隔離を課していた。
11月15日には渡航できる国際空港を10カ所に広げる。現在はリゾート地のカヨココとバラデロ、首都ハバナ市の3カ所の空港に限られている。キューバ東部の中心都市、サンティアゴ・デ・クーバなど7カ所にある他の国際空港でも旅行者を受け入れ、国際線の航空便の本数も大幅に増やす。
キューバへの渡航者には、コロナワクチンの接種証明か72時間以内のPCR検査の陰性証明の提示を義務づける。12歳未満はいずれも免除される。キューバ国内に滞在中はマスクの着用が必要になる。
キューバはコロナ感染の影響で、21年1~8月に海外からの訪問者が約16万人と19年の同時期の20分の1に減った。キューバ政府は観光産業の再開をめざし、自国で開発したコロナワクチンの接種を進めてきた。キューバ政府によると、11月15日時点では国民の9割以上がワクチンを接種している見通しだという。
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