一時は1人の陽性でロックダウンを発動するなど「要塞」とまで言われた豪州だが、ウィズコロナへの転換を決めてから往来再開への取り組みが加速している。

South China Morning Postによると、豪州政府はシンガポール政府と双方向で隔離なしでの入国を可能とするトラベルバブルを交渉している。

豪保健大臣が認めたもので、協議は「急速に進展している」ところ。豪州では、ニュージーランド南島からのバブル再開についても計画しているという。

また、TTGによるとニュー・サウス・ウェールズ州に続いてクイーンズランド州もワクチン接種済み旅行者の受け入れを年内に再開する計画を発表した。州内の対象人口の90%がワクチン接種を完了した段階ですべての入国者の入国制限を解除しようとするもの。

AUSTRALIAN AVIATIONによると、まず接種率が70%になった段階でシドニーやメルボルンなど「ホットスポット」と判断される都市からも空路での訪問を可能とするが、出発前72時間以内の検査による陰性と14日間の自宅隔離を求める。

その後、12月17日までを目標としている80%の接種率が達成されれば隔離を不要とする。12月17日からは海外からの入国も可能とするが、隔離や出発前の検査は求める。

ちなみにニュー・サウス・ウェールズ州では、州首相が先週金曜日に11月1日以降はワクチン接種を条件に海外からの隔離なしでの入国を認めると発表。しかしThe Guardianによると、その後、モリソン首相が「外国人の入国について判断するのは連邦政府で、11月からの緩和対象は豪州国民と市民、その近親者に限定される」と否定しているという。

なお、AUSTRALIAN AVIATIONによると、10月19日にはワクチンパスポートアプリのダウンロードが可能になる予定だ。