経営再建中の海南航空、方大集団とスポンサー交渉
【広州=比奈田悠佑】経営再建中の中国の複合企業、海航集団傘下の海南航空は12日、素材メーカーなどをグループに持つ遼寧方大集団実業による出資の受け入れを計画していると発表した。裁判所への更生計画案の提出期限が11月初旬に迫るなか、再建スポンサー探しが大詰めを迎えている。
方大集団は鉄鋼や医薬メーカーなどを傘下に持つ複合企業だ。過去にも経営が悪化した素材企業などへ出資し、立て直しに関わってきた。今回、グループ関連会社などと受け皿となる共同出資会社を設立し、海南航空の再建に乗り出すとみられる。
海南航空は9月27日に2回目の債権者集会を開く予定で、更生計画案を表決するという。方大集団の出資を受け入れるかどうかなども話し合うもようだ。
海南航空などを傘下に持つ海航集団は、海外企業のM&A(合併・買収)など借入金に依存した拡大戦略の反動により経営難に陥った。一部メディアは債権者が総額1兆2千億元(約20兆4千億円)を同グループへ請求しているとも報じており、巨額債務の処理が焦点となっている。