共立メンテナンスが運営する「佳雲」。左奥は「月夜のうさぎ」=出雲市大社町修理免
共立メンテナンスが運営する「佳雲」。左奥は「月夜のうさぎ」=出雲市大社町修理免

 出雲市大社町の出雲大社近くにある宿泊施設「佳雲」と「月夜のうさぎ」について、運営する共立メンテナンス(東京都)が、所有する土地と建物を山陰中央テレビジョン放送(松江市向島町)に売却する。共立メンテナンスは建物を賃借し、運営を続ける。施設の名称やサービス、雇用に影響はないという。

 共立メンテナンスからの届け出を受けた市が、13日の市議会環境経済委員会で報告した。2施設の土地(約7千平方メートル)はもともと市有地で、購入した共立メンテナンスは第三者に譲渡する場合、市長の承認を得る契約となっていた。

 市によると、共立メンテナンスは山陰中央テレビに土地と建物を売却後、建物に関し30年間の賃貸借契約を結び運営を続ける。売却の理由について、資産の流動化により財務の健全化を維持するためと説明があったという。

 市は宿泊施設として運営が継続されることから、27日の市議会最終日に承認する方針。両社は28日に売買契約や建物の賃貸借契約を結ぶ予定という。取材に対し、共立メンテナンスの担当者は「コメントは差し控える」、山陰中央テレビの担当者は「正式契約前なのでコメントは差し控えたい」とした。

 旅館「佳雲」は4階建て60室、ホテル「月夜のうさぎ」は7階建て100室で、2017年7月にオープンした。 (月森かな子)