航空大手、日米で明暗 デルタやアメリカンは黒字に転換

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友田雄大 ニューヨーク=真海喬生
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 航空会社の明暗が分かれてきた。日本を本拠とする日本航空(JAL)やANAホールディングス(HD)の4~6月期決算は赤字が続く。アジアや欧州も厳しい。一方、ワクチン接種が進む米国では、コロナ下で初めて黒字を計上する大手も出てきた。

 JALが3日発表した2021年4~6月期決算は純損益が579億円の赤字だった。3カ月(四半期)ごとの決算でみると、赤字は、コロナの影響が広がった昨年1~3月期から6四半期連続だ。

 4~6月の旅客収入は国際線が「コロナ前」である19年に比べて9割減、国内線が7割減。ただ、緊急事態宣言を踏まえた予約のキャンセルは、最近は出にくくなっているという。

 菊山英樹専務は決算会見で、ワクチン接種が進んできたことや自社の感染拡大防止策が奏功しているという認識を示した。通年の業績見通しは「見積もるのが困難」と春に続いて予想を控えた。

 大まかな傾向はANAHDも同じ。7月30日発表の4~6月期決算は511億円の大きな赤字だったが、コスト削減の進展で20年1~3月期以降では最も少なかった。通期での黒字化目標はそのままだ。

 JALもANAHDもビジネス需要が完全に回復しない可能性も視野に、観光向け事業を強化している。

 アジアを本拠とする航空会社は、貨物需要が好調の大韓航空などごく一部の例外を除き大半の業績は厳しい。欧州でもまだ赤字決算が目立つ。

 一方、米国では大手が黒字を出し始めている。4~6月決算では、大手3社のうちデルタ航空アメリカン航空が19年10~12月期以来、6四半期ぶりに黒字に転換した。純利益はデルタが6・52億ドル(約720億円)、アメリカンが1900万ドル(約21億円)だった。ユナイテッド航空は純損益が4・34億ドル(約480億円)の赤字だが、赤字幅はコロナ後で最小だ。

 ワクチン接種が進み、4月に…

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