2020年のMICE開催70%減 経済効果も230億円減少 コロナで開催控え、規模縮小


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 沖縄県文化観光スポーツ部は28日、企業の報奨旅行や国際会議などを総称したMICEについて、2020年の開催実績を発表した。開催件数は前年比70%(1148件)減の490件だった。経済効果は同84・2%(230億円)減の43億円だった。

 新型コロナウイルスの影響で開催控えが相次ぎ、中止件数は855件、79万2671人に上った。開催しても現場に集まる人を減らすなど規模を縮小するケースが多く、経済効果も低くなっている。

 県内の会議施設やホテルなど547施設を対象に調査し、429施設の回答を得た。回答率は78%。

 月別に見ると、新型コロナ感染拡大前の1月は140件、2月は173件だった。緊急事態宣言などの影響で4~6月は月に1、2件で推移した。沖縄のMICE繁忙期の秋口は、ツーリズムEXPOジャパン開催や旅行需要の回復も見られ、10月が47件、11月が43件となった。

 規模別に見ると、規模が大きいほど減少率が高くなっている。10~49人の小規模は前年比65・8%減の333件と最も多かった。千人以上は同90・6%減の7件、300~900人が同82・2%減の13件だった。

 MICEの種別で見ると、報奨・研修旅行の「インセンティブ」が前年比71・4%減の341件と最も多い。

 企業系の会議「ミーティング」は同36・7%減の81件だった。国際会議などの「コンベンション」は同81・5%減の40件、展示会やイベントの「エキシビション」は同72・8%減の28件だった。