アメリカン航空はこのほどセーバーに対して訴訟を起こし、セーバーがデルタ航空と共同開発した新インターフェース「New Airline Storefront(ストアフロント)」がデルタ航空の表示を優先し、それによってセーバーはアメリカン航空との契約に違反していると訴えた。また、セーバーがデルタ航空との契約に基づいて、単価の高い運賃を販売した旅行会社により多くのコミッションを支払うことも禁止するよう求めている。

セーバーとデルタ航空では7月から、デルタ航空からセーバーに支払う手数料をセグメントごとの一律から予約された金額に基づいて支払う契約に移行。これにより、デルタ航空としてはセーバーに対しビジネスクラスやファーストクラスなど単価の高いデルタ航空のプロダクトや運賃クラスの販売を強化する動機付けをする狙いがある。

セーバーのストアフロントは、航空会社によって細かな差異のある運賃やプロダクトを比較しやすくするものだが、今回の訴訟では(アメリカン航空はセーバーの最大の顧客であるにも関わらず)デルタ航空の運賃などに対しアメリカン航空のものを不当に差別的に表示していると訴えている。