GWの渋滞緩和へ 国営ひたち海浜公園周辺に特設駐車場 バス運行も
茨城県内有数の観光地であるひたちなか市や大洗町の大型連休中の渋滞を緩和させようと、県と市、町は、両市町内に特設駐車場を設置して無料のシャトルバスを運行する。初の取り組みで、5月3~5日の3日間、実証実験を兼ねて実施する。駐車場は事前予約もでき、県外からの利用客も含め、活用を呼びかけている。
3者でつくる「ひたちなか大洗リゾート構想推進協議会」による、「パーク&バスライド」の試みだ。
県によると、昨年の大型連休期間中(4月27日~5月6日)の来場者数は、ネモフィラが見頃の国営ひたち海浜公園が32万4391人、潮干狩りで人気の大洗サンビーチが10万7840人、その間にある那珂湊おさかな市場が6万6890人に上った。
一方でこれらの観光地の周辺は、毎年この時期に慢性的な渋滞が起きている。そこで今年は、観光地から離れた場所に設ける大型駐車場に車を止め、シャトルバスに乗り換えて目的地に向かってもらうことで交通量を分散させようと考えた。
ひたちなかエリアには、国営ひたち海浜公園周辺の国有地に360台分、おさかな市場近くの県立海洋高校に140台分の駐車場を設置。大洗エリアには、町中央配水場に150台分、旧大貫小学校跡地に200台分を用意し、計850台分を確保する。
駐車場の利用時間は3日間とも午前8時半~午後4時半。駐車場予約サービス「アキッパ」を利用して事前に予約すると、1日495円で利用できる。現地払い(1日500円)でも対応する。
シャトルバスは20分程度の間隔で運行。ひたちなかエリアは、二つの駐車場と、ネモフィラが咲く丘に近い海浜公園の「風のゲート」を結ぶ。大洗エリアは、各駐車場と大洗サンビーチ近くに置く特設昇降場とを往復する。
県の担当者は「渋滞で長時間、車の中で過ごすようなことがないよう、ぜひ駐車場とシャトルバスを使ってほしい」と話している。効果や課題を分析し、今秋以降の実施も検討するという。