手ぶらで奈良観光満喫、荷物は宿泊施設へ配送 奈良市、サービス試行

向井光真
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 手ぶらで奈良観光を楽しんでいる間に、手荷物を宿泊施設へ配送――。大阪・関西万博の開催に合わせ、奈良市は、JR奈良駅前の市総合観光案内所で預かった観光客らの手荷物を、奈良県内の宿泊施設へ当日中に配送する有料サービスを13日から試行する。観光客が大きな手荷物を運ぶ不便を解消するのが目的。10月末まで実施予定という。

 対象は、午前9時から正午までに市総合観光案内所の手荷物預かりカウンターで預かった手荷物。南北に走る国道24号より東側の市内の宿泊施設(田原、柳生、月ケ瀬など東部地域を除く)には当日午後4時までに、県内の宿泊施設(宇陀郡や山辺郡など、県東部や南部の山間地を除く)は当日中に配送する。

 料金は荷物の大きさにより1490~4270円。ヤマト運輸が配送する。

 市によると、同総合観光案内所では手荷物預かりを2010年から実施してきた。月平均で1千個程度の利用があるという。

 ただ、預けた客は観光後に荷物を取りに駅まで戻らなければならなかった。案内所の荷物の保管スペースも100個程度しか保管できず、預かりを断る日もあったという。

 施設へ荷物を配送することで、観光客の行動範囲が奈良公園周辺だけでなく、西ノ京や法隆寺方面にも広がったり、観光地での滞在時間が長くなり、消費額が増えたりするといった効果が期待できる。今回、ヤマト運輸から配送サービスの提案があったという。

 仲川げん市長は「大きな荷物を持ったままだと集中して奈良を巡ることが難しい。手ぶら観光で、ゆったりと奈良を満喫し、魅力を知って頂きたい」とPRしている。

 問い合わせは同総合観光案内所(0742・27・2223)へ。

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