ボーイング 1兆8000億円余の最終赤字 航空機生産停滞など要因

アメリカの航空機メーカー、「ボーイング」が発表した去年1年間の決算では、最終的な損益が日本円で1兆8000億円あまりの赤字となりました。大規模なストライキによって航空機の生産が停滞したことなどが要因で、最終赤字となるのは6年連続です。

ボーイングが28日に発表した2024年の1年間の決算では、
▽売り上げは前の年と比べて14%少ない665億1700万ドル、日本円で10兆3000億円あまり
▽最終的な損益は118億2900万ドル、日本円で1兆8000億円あまりの赤字となりました。

また、去年1年間に納入した民間機の数は348機と、前の年と比べて30%あまり減少しました。

去年1月にアラスカ航空が運航していた旅客機、「737MAX9」の窓部分のパネルが飛行中に吹き飛ぶ事故が起きたことに加え、去年9月からの大規模なストライキによって航空機の生産や納入に影響が出たことが要因で、最終赤字となるのは6年連続です。

また、最終赤字の額は新型コロナの影響が大きかった2020年に次いで過去2番目に大きいということです。

ボーイングのオルトバーグCEOは電話会見で「われわれは中核ビジネスへの重要な投資を続けるとともに、中核ではないビジネスの分野を合理化することで進むべき道に備えている」と述べ、立て直しに向けて民間機部門を中心にした事業運営を進めていく考えを示しました。