ニセコ、白馬に続け 会津磐梯を国際スノーリゾートに 協議会が発足
【福島】会津磐梯エリアを、ニセコ(北海道)やハクバ(長野県)に並ぶ国際スノーリゾート地に――。そんな目標を掲げた取り組みが、会津若松・磐梯・北塩原の3市町村で始まった。インバウンド(訪日外国人)への認知度を高め、新たなブランド確立をめざす。
12月19日、「会津磐梯スノーリゾート形成計画推進協議会」の設立総会が磐梯町であった。今年度、国が進める「国際競争力の高いスノーリゾート」促進の対象地域に同エリアが選ばれたことを受け、3市町村の観光団体が連携し、戦略的にインバウンド需要を取り込もうとの狙いだ。
対象地は、スキー場のインフラ整備や多言語に対応した環境整備などで国から補助を受けられる。
同協議会によると、スキーなどスノースポーツをする国内の人数は1990年代の1800万人から、2020年は430万人にまで落ち込んだ。一方、良質な日本の雪は、豪州や中国・台湾、東南アジアからの観光客の需要があるという。これらの国・地域からのスノースポーツを目的にしたインバウンドは18年、95万人に達した。
ただ、冬季インバウンドの訪問先はニセコやハクバなど世界的に有名な観光地に集中し、会津磐梯エリアはあまり知られていないという。
こうした現状を打開するため、協議会では海外向けの情報発信やマーケティングの強化、周遊バスなど利便性の高い二次交通の整備に、連携して取り組んでいくことにしている。
同協議会発起人の佐藤淳一・磐梯町長は「会津磐梯エリアには雪質や景観が優れたスキー場があるのに加え、会津若松をはじめ日本の歴史・文化に触れられる観光地もあり、ほかの地域にない強みがある。国内も含め多くの観光客を呼び込み、地域全体の活性化につなげたい」と意気込む。(斎藤徹)