川越まつりに有料桟敷席、観光客向け初販売 混雑気にせず飲食OK
江戸の祭礼文化を今に伝える「川越まつり」。今年は10月14、15の両日に開かれる。今回は、一般客向けの初めての有料桟敷席が、川越熊野神社の一角に設けられることになった。インバウンド(訪日外国人客)の取り込みもめざした民間の取り組みだ。
蔵造りの街並みを豪華な山車が練る祭りは、埼玉県川越市最大のイベント。祭礼はユネスコ無形文化遺産にも登録されており、3年ぶりに開かれた昨年は2日間で約57万人が訪れた。過去には100万人を超す人出を集めた年もあった。
桟敷席を設けるのは、同神社の関係者らでつくる「川越まつりを楽しむ会」。他の観光地のイベントも参考に、混雑を気にせず、飲食を楽しみながら観覧してもらう場所を用意することにした。
開設時間は午前10時~午後10時で、1人4千~1万5千円。遅い時間ほど値段が高く、提供される弁当などの内容も豪華になる。2時間単位で5枠(1枠の定員24人)を用意した。
同会の蓼沼光夫事務局長は「飲食をしながら山車の巡行を見ることは、なかなかできない。将来のインバウンドの需要も考えながら実施したい」と話す。申し込みは同会のホームページ(https://www.sajikiseki.com/)へ。(永沼仁)