日本遺産「木曽路」の観光どうする 中津川で首長らが初サミット

本井宏人
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 コロナ禍後の木曽路の観光振興などを話し合うため、「第1回日本遺産木曽路サミット」が19日、岐阜県中津川市の馬籠宿で開かれた。中津川市と、長野県から塩尻市と木曽郡6町村の首長が参加し、外国人へのPRやもてなしの連携などに合意した。

 日本遺産は国の認定制度で、長野県側の「木曽路はすべて山の中~山を守り 山に生きる~」のテーマは2016年に認定、中津川市の島崎藤村宅跡は20年に追加認定された。リニア中央新幹線の開通も見据えた連携をはかるため、関連8市町村でつくる木曽地域文化遺産活性化協議会がサミットを企画。今後も数年おきの開催をめざすという。

 会合では、協議会会長の向井裕明・長野県南木曽町長が「戻ってきた観光客を丁寧にお迎えし、地域振興につなげたい」とあいさつ。中津川市の青山節児市長は、8月に阿智村を含む長野県の7町村と「中津川・木曽下伊那広域連携SDGs推進協議会」を設立したことにふれ、「中山道の魅力と自然資源の大切さを、県境を越えて認め合い、発信しよう」と話した。

 意見交換では、首長らから「欧米人は緑の中を歩くのが大好きだ。木曽路は満足度が高いはずだ」「森の中の1人1泊5万円のホテルが話題になる一方、若者のSNSで人気が広がった施設もある。高級志向と一般のすみ分けは可能だ」などの声が出た。(本井宏人)

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