徳島 阿波おどり 1人20万円の桟敷席問題 実行委など全額返金へ

徳島市の阿波おどりで初めて設けられた1人20万円の桟敷席が建築基準法に違反して運営されていた問題で、実行委員会などは、利用者に20万円全額を返金すると発表しました。

今月開かれた徳島市の阿波おどりでは、「プレミアム桟敷席」と呼ばれる1人20万円の席が初めて設けられましたが、階段の幅や段の高さが建築基準法の基準を満たさず、検査済証の交付を受けない違法な状態のまま運営されていました。

実行委員会と席を企画した東京の会社は、31日、それぞれのホームページで詳しい経緯を発表しました。

この中で、原因について、建築基準法に関する十分な専門知識がなく、検査済証のないまま桟敷席を運営することが法律違反だと認識していなかったなどとしています。

そのうえで、利用者全員に20万円全額を返金すると連絡したことを明らかにしました。

利用者は、22組にのぼるということです。

企画した東京の会社「アソビュー」は、「利用者に不安と心配をかけたことは申し訳ない。建築事業者を発注した責任を感じている」とコメントしています。

この問題をめぐっては、阿波おどりの事業に最大5500万円の補助金を交付することにしていた観光庁も会社に聞き取り調査を行っています。