宿泊満足度、大分が1位に じゃらん調査、温泉だけじゃない強み

高嶋健
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 昨年度に全国で宿泊旅行をした人を対象に、大手旅行サイトを運営するリクルートのじゃらんリサーチセンター(JRC)が実施した「じゃらん宿泊旅行調査2023 都道府県魅力度ランキング編」で、大分県が総合満足度で1位となった。前年度の10位から大幅なランクアップで、「温泉を軸に持ちながらも、まち歩きコンテンツを多く擁する点が評価された」(JRC)という。

 調査は4月1~21日、観光など(出張や帰省、修学旅行などを除く)を目的とした国内の18~79歳の宿泊旅行者を対象にインターネットで実施し、1万5572件の有効回答を得たという。

 総合満足度(全体平均85・5%)では、大分は90・9%で1位となった。2位は鹿児島(90・2%)。3位は北海道(89・9%)。トップ10には、8位に長崎(87・9%)、9位に沖縄(87・7%)が九州・沖縄から入った。

 テーマ別のランキングでは、「魅力的な宿泊施設が多かった」でも大分は66・4%で2年連続12回目の首位を獲得。全体平均の48・9%に大きく水をあけた。2位となった沖縄(64・1%)とともに、宿泊施設の固有名詞を挙げて回答する人が多かったという。

 このほか大分県は、「地元の人のホスピタリティー(心からのもてなし)を感じた」で6位(32・9%)、「子どもが楽しめるスポットや施設・体験が多かった」で8位(32・2%)、「若者が楽しめるスポットや施設・体験が多かった」で10位(32・4%)、「大人が楽しめるスポットや施設・体験が多かった」で7位(47・4%)、「現地で良い観光情報を入手できた」では9位(30・9%)、「ご当地ならではの体験・アクティビティーが楽しめた」では3位(45・1%)と、いずれもトップ10入りした。

 一方、「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」ではトップ10入りを逃した。首位はノドグロ、すし、金沢おでん、能登牛などを挙げた人が多かった石川(78・3%)。九州では福岡が香川とともに5位(73・2%)だった。

 「魅力ある特産品や土産物が多かった」では、北海道が初の1位(67・1%)となり、九州・沖縄では沖縄が2位(66・1%)、福岡が6位(61・0%)、鹿児島が8位(59・9%)、長崎が10位(59・4%)に入った。

 別府の地獄めぐりや由布院の観光辻馬車など、県内には周遊を楽しめるスポットも多い。大分県が総合満足度1位になった背景について、JRCは「コロナ禍を経て、宿にゆっくり滞在する旅から、アクティブな旅の需要が戻りつつある」と分析している。(高嶋健)

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