再建中の丸峰観光ホテルが会津バス傘下へ 会津・芦ノ牧温泉の老舗

斎藤徹
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 民事再生手続き中の芦ノ牧温泉「丸峰観光ホテル」(福島県会津若松市)について、会津バスを運行する「会津乗合自動車」(同)は、同ホテルを完全子会社化すると発表した。ホテル周辺でバスによる周遊ルートを開発し、会津地域全体の観光活性化を図る。

 同ホテルはコロナ禍での利用客減で経営が悪化し、今年2月、地裁会津若松支部に民事再生法の適用を申請。競争入札の末、同じ会津若松市に本社を置く同社がスポンサーを引き受けることで基本合意した。同ホテルの星保洋社長が保有する全株式を無償で取得・消却したうえで第三者割当増資を行う。

 ホテルの運営は、同社が傘下に入る「みちのりホールディングス」(東京都)のグループ会社「みちのりホテルズ」(盛岡市)に委託。団体客仕様から個人客向けへ施設やサービスを変更する。同ホテルの従業員80人は引き続き雇用するという。

 会津乗合自動車の佐藤俊材社長は記者会見で「丸峰は芦ノ牧温泉の老舗で、地域経済にとっても重要な施設。地元で交通事業を担う企業として、芦ノ牧温泉街の再生につなげていきたい」と話した。(斎藤徹)

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