東京都立川市の「パレスホテル立川」が12月31日で営業を終了する。運営会社のパレスエンタープライズが発表した。丸の内にある「パレスホテル東京」の姉妹ホテルで、多摩エリアを代表する大型ホテルの一つだった。

 同社によると、新型コロナウイルスの影響で打撃を受けたほか、施設の老朽化で設備投資に莫大(ばくだい)な資金が必要になることから判断した。建物を所有する日本生命はその後の活用法について「検討中だが、現時点では詳細は差し控えたい」と取材に述べた。

 パレスホテル立川は、JR立川駅北口の再開発地域「ファーレ立川」に1994年10月に開業。地上12階地下2階建てで、238の客室と13の宴会場施設を備える。

 プロ野球球団の定宿としても知られ、2013年に東北楽天ゴールデンイーグルスが敵地で初優勝を決めた際には、地下駐車場がビールかけの会場にもなった。50人いる正社員は「パレスホテル大宮」に異動する予定。金松誠司総支配人は「多くの方にご利用いただいた。営業終了になるのは寂しい気持ちがある」と話した。(堀川勝元)