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東京からの人気就航先ランキング、トップ10にアメリカ4都市、コロナ前超える旅行先も

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2023年に入ってアジア太平洋の航空需要は回復が目覚ましいが、東京からの国際線も例外ではない。英国の航空データ分析大手Ciriumのレポートによると、2023年第2四半期(4月〜6月)の東京は、ロンドン、ニューヨークに次ぐ座席数を提供しているということだ。なお、ここで東京という場合、成田空港(国際線が中心)と羽田空港(国内線が中心だが、近年は国際線も増加)を指す。

両空港を合わせた座席数は2019年水準の90%程度まで回復している。ただし、成田空港の第2四半期の座席数は2019年同期比27%減で、国際線の利用はまだ回復途上。一方、羽田の座席数は同2%減と、ほぼ回復した。

東京発の国内線は主に全日空と日本航空が提供しており、全日空はスカイマークとピーチアビエーションに出資、JALは春秋航空日本やジェットスター・ジャパンを傘下に収めている。

国際線では、東京に就航している外国航空会社のうち、第2四半期の座席数トップは、全日空の提携先であるユナイテッド航空。その他、香港のキャセイパシフィック航空、韓国のアシアナ航空、大韓航空、台湾のエバー航空、チャイナエアラインが上位に名を連ねている。

また、日本航空が北米路線を含む国際線用に立ち上げた新しい格安航空会社、ZIPAIRも座席数を増やしている。新規参入はウェストジェット、エル・アル、ヴァージン・オーストラリアなどがある。一方で、2019年に東京に就航していたアエロフロート航空(ロシア)、エジプト航空、イベリア航空(イタリア)などは、現在は就航していない。

 

トップ10にアメリカとアジアがそれぞれ4都市

下の表は、ASM(座席有効マイル=ある期間中の乗客輸送に使用できる座席の合計数を飛行距離[マイル]でかけたもの基準にした、東京からの就航先ランキングだ。

トップはロサンゼルスで、パンデミック前の水準を12%超えている。6位のサンフランシスコは、2019年同期比32%増だった。ハワイ・ホノルルはまだ2019年水準の7割程度の回復だが、パンデミック前は日本からの旅行先トップだっただけに、今後さらに伸びるだろう。

2位〜4位はシンガポール、バンコク、香港が並ぶが、こちらもまだ2019年の水準には戻っていない。また、11位以降では、クアラルンプール、シドニー、ホーチミン、ソウル仁川、ドバイが4年前の水準を超え、回復著しい。

7月からのサマーホリデーシーズンには、さらに多くの路線が2019年の水準に近づくのではと予想される。

▶︎東京からの就航先ランキング(2023年4月〜6月のASMによる)

(図版出典:Cirium, on the fly)

 

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