ジェンダーフリーへ45年ぶり制服を刷新 沖縄ツーリスト

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沖縄タイムス
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 沖縄ツーリスト(OTS、那覇市、東良和会長)は、男性と女性で色が違う夏の制服を45年ぶりに刷新する。「SDGs新制服モデルチェンジプロジェクト」を立ち上げ、8日から県内の小学生~大学生までを対象に、デザイン原案の募集を始める。ジェンダー平等や多様な人材が活躍できる環境の実現を目指す。さらに、ペットボトルを再利用した環境負荷の少ない素材を活用するなど「持続可能」を重視する。

 現在の夏服は、大きなハイビスカスが特徴で、同社創立20年の1978年に導入された。青い海、青い空、常夏の島といった沖縄観光にプラスのイメージを印象づける役割があった。

 ただ、男性は青、女性は赤と、性別で色が決められていることや、女性の制服だけアイロン掛けが必要で負担感があった。

 国内個人型企画室の神谷香菜マネージャーは、内閣府の人材育成事業「持続可能な沖縄観光業界」で学んだことをきっかけに「ジェンダー平等やSDGsの観点を取り入れ、一人一人が考えるきっかけになれば」とプロジェクトを提案。部署や世代、性別を考慮し、約15人のチームを発足した。

 社員からのアンケートやヒアリングを重ねる一方で、制服刷新を切り口に、「ジェンダーとは」「女性が働きやすい環境づくり」「制服の役割とは」など、先進的な企業などから講師を招き、勉強会も重ねた。

 45年間、親しまれ、見慣れている制服を変えることに、社内からも反対の声があったという。ただ、若い世代では違和感を訴える声が多い傾向がある。今後、働き方やチームの在り方などを見直し、モチベーション向上や一人一人が活躍できる環境整備も目指す。

 神谷さんは「未来を担う子どもたちに、沖縄観光の未来を考えてもらうきっかけになれば」と期待。プロジェクトに外部有識者として参加する中西利文実行委員長は「子どもの感性、アイデアを素直に信じて応募してほしい」と話した。

 デザイン案は8月10日必着で、65周年を迎える10月に、新制服の「お披露目」を予定する。詳細は以下のURLから。https://otspremium.com/information/2104別ウインドウで開きます(沖縄タイムス)

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