タイ成長見通し、今年3.8%を維持 観光客予想引き上げ=財務省

タイ成長見通し、今年3.8%を維持 観光客予想引き上げ=財務省
 1月27日、タイ財務省は、観光と内需が回復する中、2023年の経済成長率見通しを3.8%に据え置いた。写真はバンコクの観光客。7日撮影(2023年 ロイター/Athit Perawongmetha )
[バンコク 27日 ロイター] - タイ財務省は27日、観光と内需が回復する中、2023年の経済成長率見通しを3.8%に据え置いた。輸出は鈍化する見通し。
同省によると、22年の成長率については3.0%となったもよう。輸出、公共投資、個人消費が減速したとして、従来予想の3.4%から下方修正した。
22年の国内総生産(GDP)統計は来月発表される。21年のGDP伸び率は1.5%だった。
同省当局者は「景気の回復が続いており、昨年の経済成長率は新型コロナウイルス流行前の水準に戻った。このため、財政措置は必要な場合のみ活用し、的を絞る」と発言。「各国で海外旅行の規制が緩和され、観光業は着実に改善している」と述べた。
今年の外国人観光客数は2750万人に達する見込みで、中国の国境再開を受けて従来予測の2150万人から上方修正された。
新型コロナウイルス禍前の19年には約4000万人の外国人観光客がタイを訪れていた。
政府は中国からの観光客が今年少なくとも500万人に達すると予想している。これは19年の約半分の水準。
一方、今年の輸出は0.4%の増加にとどまる可能性がある。従来予想は2.5%増だった。世界経済の減速が背景。
バーツ高も輸出競争力に悪影響を及ぼす見通し。同省は今年の平均レートを1ドル=32.5バーツと予想。昨年は35.07バーツだった。国内景気の回復が続くとの見方が背景という。
今年の平均インフレ率予想は2.8%。昨年は24年ぶり高水準の6.08%だった。

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