「沖縄=レンタカー」今は昔 満車・料金高騰…台数不足で見えた実情
毎日新聞
2023/1/13 07:00(最終更新 1/13 12:17)
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沖縄観光が回復の基調にある。新型コロナウイルスの感染拡大で年間の観光客数が1000万人から300万人に激減したが、2022年は550万人を超える見通しだ。だが、沖縄観光の足となるレンタカーの台数はコロナ禍前に比べて減ったままで、激しい「争奪戦」が続く。「レンタカーなしでも沖縄は楽しめる」。観光団体がそんな発信を始めたところ、車離れが進む若い旅行者の意外な実情も見えてきた。
22年10月下旬、那覇空港1階の案内所では、レンタカー各社の「満車」表示が並んでいた。関西から訪れた20代のカップルはあぜんとした表情で「こんなに予約でいっぱいとは思わなかった」と言い残し、モノレール乗り場へと向かった。
沖縄県を訪れる観光客数は回復傾向にある。22年の1~11月は21年同期比1・95倍の約506万人。集計中の12月を加えると、約570万人前後になるとみられる。コロナ禍前の19年に記録した過去最多の約1016万人には遠く及ばないが、那覇市の国際通りには観光客の姿が見られるようになった。
観光客を悩ませているのがレンタカーの確保だ。沖縄県内には鉄道がなく、那覇空港から延びるモノレールは沖縄本島南部の浦添市止まり。島内の観光スポットやビーチなど、あちこちを自分たちのペースで回ろうと思えば、レンタカーが欠かせない。実際、県の18年度の調査によると、国内から来た客の約6割がレンタカーを利用していた。
だが、コロナ禍による観光客激減を受け、県内のレンタカー会社は多くの車を手放した。…
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