「温泉文化」のユネスコ無形遺産登録へ議員連盟発足 「ONSEN」ブランド化で観光再生

議連の設立総会であいさつする衛藤征士郎元衆院副議長=11日、東京・永田町(柳原一哉撮影)
議連の設立総会であいさつする衛藤征士郎元衆院副議長=11日、東京・永田町(柳原一哉撮影)

「温泉文化」の国連教育科学文化機関(ユネスコ)無形文化遺産の登録推進に取り組む国会議員連盟が11日、発足した。今後、国民的な運動を盛り上げ、登録を通じて世界に通用する「ONSEN」ブランド化を進めるとともに、コロナ禍で傷んだ観光業などの再生につなげていく考えだ。

この日、設立総会が東京・永田町で開かれ、衛藤征士郎元衆院副議長が会長に就任。顧問には菅義偉前首相や二階俊博自民党元幹事長、細田博之衆院議長ら6人が名を連ねた。役員はいずれも自公議員。

衛藤会長はあいさつで、「温泉地を再生させ、地域経済の活性化に全力で取り組み、日本固有の温泉文化を次代へとつなげていくことは政治家の使命だ。そのために無形文化遺産登録を目指していくべきだ」と強調した。

議連の設立総会で説明に立った山本一太群馬県知事=11日、東京・永田町(柳原一哉撮影)
議連の設立総会で説明に立った山本一太群馬県知事=11日、東京・永田町(柳原一哉撮影)

登録を目指す運動は、草津温泉などを抱える群馬県から始まった経緯がある。登壇した同県の山本一太知事は「登録は最短で令和8年」との見通しを示した上で、17道県の知事が賛同する「登録を応援する知事の会」を今月21日に設立すると発表。文部科学省など関係省庁への要望活動などに取り組むとした。

また、来年3月に日本温泉協会など民間主体の「全国推進協議会」が設立される見通しも示された。(柳原一哉)

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