「今月末」→「12月20日」 群馬県が全国旅行支援の期間を延長

川村さくら
[PR]

 国の観光促進策「全国旅行支援」にからみ、群馬県は13日、今月末までの利用分を対象としていた「愛郷ぐんま全国割」を、12月20日分まで延長すると発表した。準備の整った旅行会社やサイト、宿泊施設から順次受け付ける。

 県は今月10日まで、群馬を含め近隣県の住民に旅行代金の一部を補助するキャンペーン「愛郷ぐんま」を断続的に実施してきたが、11日からは全国旅行支援の開始にあわせて「愛郷ぐんま全国割」を始めた。

 ただ、二つの事業はいずれも国からの補助金が財源。愛郷ぐんまが人気だったため、県は全国割に回す予算が十分に確保できないと判断したという。全国割を始めた自治体の多くが政府の方針に沿って、対象期間を12月20日分までとするなか、群馬は10月分に限っていた。

 国に追加の事業費を申請し、交付されたため、12日の県議会に66億7千万円の追加予算案を提出し、13日に議決された。山本一太知事は同日の定例会見で「いくつかの県では先々の予約が多く入ったため予算枠がいっぱいになり、受付停止に追い込まれる事態が生じている。こうした混乱を防ぐため、追加予算成立まで11月以降の受け付けをお待ちいただいた。ご不便をおかけした」と説明した。

 県は、今後予算が足りなくなった場合は国に再び事業費の交付を求め、希望者が申し込みできない事態を避けると話している。愛郷ぐんま全国割は、約2カ月間で115万人の利用と505億円の経済波及効果があると見込んでいる。2020年6月から今月10日まで中断を挟みながら約12カ月間実施された愛郷ぐんまは190万人が利用し、647億円の効果があったという。(川村さくら)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません