東急ホテルズ、23年に都内2店閉業 赤坂の大型ホテルも
東急ホテルズは29日、賃貸借契約の終了に伴い2023年中に東京・赤坂の大型ホテルと同・虎ノ門のビジネスホテルを閉業すると発表した。新型コロナウイルスの感染拡大前までインバウンド(訪日外国人)を中心に高い稼働率を誇ったが、足元では低迷している。同社は新宿・歌舞伎町での大型の開業案件などを控えており、閉業により経営資源を集中する。
1969年開業の「赤坂エクセルホテル東急」(東京・千代田)は23年8月末のチェックアウト分をもって閉業する。大きなレストランや複数の宴会場、500室弱の客室を備える大型のホテルで、過去には石原裕次郎さんら著名人の利用も多かった。「東京虎ノ門東急REIホテル」(同・港)も23年3月末で47年の歴史に幕を閉じる。
閉業理由については賃貸借契約の終了によるものとした。両ホテルでは現在約140人の従業員が働いており、希望に応じて運営する他ホテルなどで雇用を継続する。同社は23年春、東京・新宿の「東急歌舞伎町タワー」内で大型ホテルを開くほか札幌市内でも開業を控える。インバウンド需要や国内旅行の回復を見据えつつ、運営施設の選択と集中を進めることで収益力の向上を図る。
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