韓国への日本人観光客 8月は前年同月比で11倍余 ビザ免除で

韓国では、8月の日本人観光客が、去年の同じ月と比べて11倍余りと大幅に増加しました。
ビザなしでの入国を認める措置が8月から始まったことが大きな要因とみられます。

韓国観光公社によりますと、8月、韓国を訪れた日本人観光客は2万6482人で、前の年の同じ月と比べて11.73倍と大幅に増えました。

韓国政府は、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、日本からの観光客を対象におととしからビザの免除を停止していましたが、ことし8月上旬から再びビザなしでの入国を認めていて、こうした措置が日本人観光客が増加した大きな要因とみられます。

韓国政府は、入国する人に求めていた新型コロナの陰性証明書の提出を9月3日から不要としています。

また10月1日からは、入国から1日以内にPCR検査を受ける義務もなくすことが9月30日に発表され、入国する人の防疫措置はすべてなくなることになります。

一方、日本政府も10月11日から海外からの自由な個人旅行を認め、短期滞在のビザを免除すると発表していて、両国の往来はさらに加速する見通しです。

日本のインフルエンサーを招待も

韓国南部のチェジュ(済州)島では、観光業界が日本からの旅行客の回復を目指しSNSで地元の情報を活発に発信しています。

29日からは、2泊3日の日程で関西地方を中心に活動している日本のインフルエンサー100人余りをチェジュ島に招待し、PR活動を行っています。

インフルエンサーたちはチェジュ市内の大型ホテルを見学したあと、それぞれが観光スポットに出かけて食事などを撮影し、SNSで公開していました。
このうち、大阪市から参加したインフルエンサーの夫婦は特産の豚肉を食べに出かけ、その場でSNSに掲載していました。

夫婦は「コロナ禍でなかなか海外旅行に出かけられない中、私たちが楽しんでいるところをフォロワーの人たちに伝えられるような発信をしたい」と話していました。

チェジュ観光公社のヤン・ピルス(梁弼守)さんは「チェジュ島は日本に最も近い外国のリゾートだ。2年余りの間に日本の皆さんにお伝えできなかったチェジュ島の様子をインフルエンサーを通じて伝えていきたい」と話していました。