博多に「直通」しない西九州新幹線 通過地の佐賀反発、開業前に暗雲

有料記事

加藤裕則 松本真弥 野口陽 高木真也
[PR]

 九州新幹線西九州ルート(西九州新幹線)の武雄温泉―長崎の開業まで23日で1カ月となった。自治体や企業はコロナ禍で観光が落ち込んでいるだけに経済の活性化を期待する。一方で、開業区間は66キロと実質的に最短の新幹線となる。建設費は6197億円までふくらみ、費用対効果や地元の負担などが課題だ。整備新幹線は北陸や北海道でも建設中で、進め方が改めて問われる。

 「確実に成功させ開業効果を最大にしたい。長崎と佐賀にたくさんの人を呼び込みたい」。JR九州の古宮洋二社長は22日、ICカードの会見で西九州新幹線についてこう語った。

 博多とは武雄温泉で在来線の特急と結ぶ。博多―長崎は最速1時間20分と30分短くなり、自由席の料金は5520円と460円高くなる。武雄温泉と長崎の間には嬉野温泉、新大村、諫早の3駅ができる。

 並行在来線の肥前山口―諫早は、長崎県佐賀県が税金で鉄道施設を管理し、JRが運行する。

 いまは九州新幹線鹿児島ルートとは直接つながっておらず、どこまで利用者が増えるのか不透明だ。

 建設費は2012年の認可時…

この記事は有料記事です。残り2586文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら