四国DC「一定の成果」、ツーリズム機構総括 宿泊者は目標に届かず

福家司
[PR]

 四国で昨年10~12月に実施された大型観光企画「四国デスティネーションキャンペーン(DC)」について、四国ツーリズム創造機構は、コロナ禍で宿泊実績は目標に届かなかったが、一定の成果があったと総括した。

 DCはJRグループ、地元自治体と旅行会社などが協力して全国で実施している。四国での開催は4年ぶり6回目。JR四国や4県などが中心となって取り組んだ。

 事務局を務めた機構によると、期間中の宿泊実績は281万5700人泊で、2018~20年同期の平均値の6%増としていた目標人泊を15・7%下回った。期間中のJR瀬戸大橋線の利用者は20年同期比で22%増だったが、コロナ禍前の19年同期を33%下回った。

 一方、期間中にJR四国が発売した格安フリー切符「四国DC満喫きっぷ」は4275枚を売り上げ、新たに提供した旅アプリ「しこくるり」などによるデジタルチケットが53%を占めた。観光列車の利用者も旧車両の引退が重なった「伊予灘ものがたり」が乗車率90%を記録するなど、20年同期比で15%増となった。

 また、満喫きっぷ利用者を対象に2千円での駅レンタカープランを実施したが、高知、中村、宇和島の3営業所では月平均233件の利用があり、4~9月の月平均の約3・5倍に達した。

 機構の半井真司・代表理事は「コロナ禍の中ではあったが、第5波と第6波の間に実施できたのは幸運だった。旅アプリによるデジタルチケットの販売など、今後の四国観光にプラスとなる成果があった」と振り返った。(福家司)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【締め切り迫る】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら