冬柴国交相・日中交流に改めて意欲、柴田審議官・ビザは各省庁の調整を

  • 2006年12月6日
 冬柴国土交通大臣は5日、2日から3日の訪中についての所感で、邵偉国家旅游局長、楊元元民航総局長など要人と直接に会談できたことをあげ、改めて羽田/虹橋間のチャーター便の運航、来年の日中国交正常化35周年に伴う交流事業に意欲を示した。

 このうち、羽田/虹橋間のチャーター便の運航では、楊民航総局長が困難な状況にあるものの「全力でかんばります」と言及したこと、また唐家セン国務委員からは「羽田と虹橋間をニューヨークとワシントンのシャトル便のようなものを考えているのですね」という問いに、そうである旨を伝え、協力を得られる旨の発言があったことを明らかにした。

 観光についても今回の訪中では大きな前進を予感させるもの。具体的には、既報の通りだが、会談に同席した柴田耕介国土交通省総合観光政策審議官は、桜をテーマとしたイベントについて、唐国務委員からは「かぐわしいアイデアですね」と、中国側からの評価を明らかにした。

 また、ビザの発給について、時期としては「早くしたい」事項であるものの、具体的には今後、各省庁間との協議について柴田審議官をはじめ、課長級などあらゆるレベルで進めていく考えを示した。特に、今回のビザ発給についての変更点は、「5人程度の家族で日本を訪れる際、例えば父親などが何度も日本に来ている時、あえて日本に添乗員を2人つける必要があるのか」と現状の課題を示し、こうしたオペレーションや価格に反映される課題を除去し、訪日を促進する策を進める考えを示した。

 ビザ発給など制度的な問題については、「われわれが知恵を出す必要がある」とし、会談で一致した交流拡大やクルーズ振興と共に中国側と認識を共にし、日中の観光交流の促進を促していく姿勢を示した。