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海外MICEは急速に復調、震災影響ない分野も-旅行会社の対応とトレンド

  • 2012年2月16日(木)
近隣諸国・地域の政策も旅行会社のMICE取扱いの追い風に。空港のハブ化もMICEと表裏一体の国家戦略だ(香港チェックラップコップ空港)

 旅行会社各社では、収益確保の大きな砦(とりで)の一つとして、海外MICEを積極的に取り組み、その手を緩めることはない。東日本大震災の影響を大きく受けた法人マーケットだが、年が変わり、徐々に変化もみられる。そこで7社の旅行会社のMICE担当者にヒアリングを試みたところ、震災後、意外や早いスピードで回復したことがわかってきた。未曾有の大震災をものともせず、復調著しい海外MICEの旅行会社各社における現況を、その背景を含めてレポートする。


アジア太平洋を中心に活発な動きを見せる世界のMICE
 

 大手旅行会社の、あるMICE担当者は語る―――「(震災の影響は)局所的、一時的な落ち込みにとどまった。早いスピードの復調だった」。長引く円高を背景に、大型団体を中心とした海外MICEの需要は「衰えない」との声が多勢を占める。震災後、国民の多くが国内消費、応援消費へと向かった東日本大震災後の日本において、特に、海外拠点を置く日系企業、もしくは日本に拠点のある外資系企業など世界のグローバル企業は、近隣アジアなどを開催地にMICEマーケットは活発にあったことをうかがわせる。

 その背景には、各国の多額のMICE誘致予算がある。2010年ごろからMICEを本格的な観光戦略に位置づけたお隣の韓国では、年度の予算を8億円規模に拡大して、誘致できた主催者に対して最大1000万円まで支援をする策に出た。この年度予算額は、日本のMICE予算(インバウンド誘致)の、ほぼ倍額にあたる。

 また、複合コンベンション施設「マリーナ・ベイ・サンズ」の誕生でますます活況を呈するシンガポールの場合、海外22都市に外局を有して積極的なMICE誘致を行なっている。そのシンガポールでは、2006年から2015年までの10ヶ年計画で、日本円にして総額で約120億円近くもの予算をMICE振興に投下する。このほか近隣アジアでは、香港やマカオが戦略的な取り組みを推進しているのは周知のとおりである。いずれの国や地域においても政府連携の動きが功を奏しており、航空系のコミッションが削減されている旅行会社にとって、支援金の効果は絶大といえるだろう。このように“日本以外”をデスティネーションにする動きは、今年も続く予測にある。

 また、企業外団体が堅調な動きを示しているのも特徴だ。例えばフィリピンの首都マニラでは、日本青年会議所(2011年5月)やライオンズクラブ(同年11月)など、1000名規模のカンファレンスが行なわれた。法人マーケット全般が震災影響を少なからず受けたなかで、こうした企業外団体やグローバル企業等を獲得して、活路を見出す旅行会社があとを絶たない。

 そうはいっても、MICE以外をも含む一般的な法人マーケットは、震災直後の手控え傾向が尾を引いており、弱ぶくみの展開であったことは否めない。法人営業に特化した旅行会社では、2012年上期の後半以降、さもなければ下期に延期されたMICE案件の催行確定に力を注いでいる。

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