ビジネスジェットの基礎知識(1):市場規模と潜在需要

欧米に比べ規模が小さい日本市場
規制緩和で成長に期待

  • 2016年7月7日(木)

変わりはじめた日本の市場環境、積極的な受入施策も

佐藤氏  しかし、日本のビジネスジェットを取り巻く環境も変化し始めた。ビジネスジェット機を所有する日本企業や、ビジネスジェット機をチャーターで利用する企業は増加傾向にある。

 日本政府も観光立国や新たな航空ビジネス育成の観点から、ビジネスジェットの利用促進に取り組んでいる。国土交通省は13年に外国籍のビジネスジェットのチャーター機が日本に乗り入れる際の国内区間の運送の取り扱いの明確化や、小型ビジネスジェット機によるチャーター事業を対象とした包括的な基準の策定をおこない、ビジネスジェットの運航許可の取得要件や機材の整備基準などを緩和。14年には自家用ビジネスジェットの許可申請期限を10日前までから3日前にするなど、ビジネスジェットの普及を後押しする政策をおこなっている。

 成田や羽田では国と協力し、10年以降、ビジネスジェット関連の手続きの簡素化や受入環境整備に取り組んできた。成田は12年にCIQ施設を備えたビジネスジェット専用ターミナルを開設。14年には専用ターミナルから駐機スポットまでの新しいルートを整備し、移動時間を短縮した。羽田でも14年からビジネスジェット専用ターミナルと専用動線を用意し、15年3月にはビジネスジェット駐機地に、大型機が駐機できるスポットを増設した。

 今年度に入ってからは、羽田でビジネスジェット用の発着枠を2倍に拡大するとともに、発着枠の調整の際のビジネスジェットの優先順位を引き上げ、駐機可能機数も増やした。国土交通省航空局によれば、羽田ではビジネスジェットの運航ニーズが高く、発着回数も増加傾向にあり、15年には国際線が前年比30%の大幅増に。調整がつかず、希望者の約2割が乗り入れできない状況を解消するのがねらいだという。

 JBAAは国によるビジネスジェットの利用促進の取り組みについて、「発着枠の拡大や専用施設の拡充など、ビジネスジェットへの対応は前進している」(佐藤氏)と評価する一方で、「今後は整備面の技術規制の緩和が課題になってくる」という。整備などについてはビジネスジェット機を登録している国の基準が適用されるため、日本籍の場合は定期航空便用の機材と同レベルの厳しい基準をクリアする必要があり、整備コストの高さ保有機材が少ない一因となっている。佐藤氏は「日本籍の機材がなくては国内での利用増も見込めない」と語り、国などに規制緩和を引き続き呼びかけていく姿勢を示した。

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