ギリシャ 5月にも海外観光客受け入れへ ワクチン接種など条件

ヨーロッパでも屈指の観光地、ギリシャは、入国時に新型コロナウイルスのワクチンの接種証明か、PCR検査の陰性証明を提示することなどを条件に、ことし5月にも世界中から観光客の受け入れを始める方針を示しました。

ギリシャのセオハリス観光相は9日、インターネット上で開かれた観光産業の国際的な展示会にギリシャから参加し、ことし5月14日にも世界中から観光客の受け入れを始める方針を発表しました。

観光客は入国の際、新型ウイルスのワクチン接種を受けた証明か、PCR検査の陰性証明などが必要となり、現在行われている入国後の隔離措置は免除されるということです。

また今後、国内の観光業で働く人たちのワクチン接種を優先させる考えも示しました。

セオハリス観光相は「笑顔を取り戻し、人生を取り戻すにはギリシャしかない」と呼びかけました。

ギリシャ政府によりますと、EU=ヨーロッパ連合の加盟国で世界中から観光客を受け入れる具体的な日付を発表したのは初めてだということです。

ギリシャにとって観光業は主要産業で、ほかの加盟国に先駆けることで観光客の獲得につなげ、落ち込んだ経済を回復させるねらいがあるとみられます。

ただ、EUでは変異ウイルスの感染が拡大し、ギリシャも首都アテネなどで厳しい外出制限が続いていて、感染状況の改善が大きな課題となります。