ANAとJAL、お盆の国際線旅客は4.5%増、利用率9割超

  • 2017年8月21日

 全日空(NH)と日本航空(JL)が8月21日に発表した、2017年のお盆期間(8月10日~20日)の国際線の利用実績で、2社合計の国際線の旅客数は前年比4.5%増の64万8768人となった。座席数は3.1%増の71万5102席、利用率は1.2ポイント増の90.7%だった。8月11日の「山の日」が金曜日となり、3連休が発生するなど日並びが良かったことなどから、2社ともに好調だったと見られる。

 企業別では、NHは座席数が7.6%増の39万2207席だったのに対し、旅客数は9.1%増の34万7470人となり、利用率は1.2ポイント増の88.6%。一方、JLは座席数が1.9%減の32万2895人、旅客数が0.3%減の30万1298人で、利用率はNHよりも高い1.5ポイント増の93.3%となった。

 NHの旅客数は、方面別では座席数を7.8%減とした「リゾート」(成田・羽田/ホノルル線)が8.2%減の1万4335人となった以外は、すべて前年を上回った。旅客数、伸び率ともに1位となったのは「アジア・オセアニア」で、18.3%増の14万7147人。NHによれば、日本人旅客数は全方面で好調に推移。欧州、中国、アジア方面からの訪日需要も好調だったという。

 利用率はリゾートが0.4ポイント減の97.3%で1位に。2位は中国が4.3ポイント増の90.7%となり、2方面が90%以上を記録した。3位は欧州で0.4ポイント減の89.3%。伸び率は中国が最も伸長したほか、アジア・オセアニアが1.3ポイント増の86.7%となり、前年を上回った。最も減少したのは北米で、2.1ポイント減の87.8%となった。

 JLの旅客数は、方面別では東南アジアが最も多く、3.7%増の7万262人。以下は中国が9.1%減の6万2555人、米大陸が5.5%増の4万6018人となった。伸び率が最も高かったのは13.7%増と大きく座席数を増やしたハワイで、14.2%増の3万4900人。このほか、米大陸と東南アジアが前年を上回った。北朝鮮が弾道ミサイル発射を検討しているグアムについては、3.0%減の4926人で、「需要減に影響した可能性は少なからずあるのでは」という。

 利用率については全方面が90%を上回る好調さで、最も高かったのは中国で2.7ポイント増の95.3%。ついでハワイが0.4ポイント増の95.0%、グアムが2.9ポイント減の94.5%増、台湾が2.6ポイント増の94.2%と続いた。伸び率は1位が東南アジアで4.3ポイント増の92.9%。2位は中国、3位は台湾、4位はハワイとなり、4方面で前年を上回った。

 なお、両社が8月3日に発表した予約状況からの増減は以下の通り。