HISの年末年始1位はホノルル、豪州も人気-国内は沖縄

  • 2015年12月6日

 エイチ・アイ・エス(HIS)は12月3日、2015年の年末年始(15年12月23日~16年1月3日)について、11月30日時点の海外ツアーと航空券の予約状況と、国内旅行の人気ランキングを発表した。海外旅行の方面別予約ランキングでは、ホノルルが全渡航者数、ダイナミックパッケージなど自由旅行の渡航者数、パッケージツアーの渡航者数の全部門で昨年に続き1位となった。

 全渡航者数では、2位が台北、3位がソウル、4位がグアム、5位がバンコク、6位がシンガポールで、前年と同様の結果となった。HISによれば、今年は年末年始の日並びの悪さから、近場のアジアが上位を占めた。出発日では12月29日出発の商品に人気が集中しているという。

 9位には前年は17位だったケアンズがランクイン。パッケージツアーでは前年の8位から4位に上昇している。HISによれば、カンタス航空(QF)が8月から成田/シドニー線と成田/ブリスベン線の運航を開始したほか、12月11日からは全日空(NH)が羽田/シドニー線の就航を控えており、オーストラリアへの注目度が改めて高まっていることが要因。このほか、英語圏で時差が1時間と少ないこと、美しい自然や特有の動植物なども人気の一因とした。

 自由旅行では、2位はソウル、3位は台北、4位はバンコクで、3位と4位が昨年と逆転した。また、昨年は11位だったニューヨークが10位となり、9位だったパリはランク外となった。HISによれば、年末年始のパッケージツアーでは延泊のアレンジが難しいことなどから、上位の都市では旅慣れた旅行者やリピーターなどで自由旅行を選ぶ傾向が顕著だという。

 パッケージツアーの2位は台湾、3位はグアムだった。ハワイやグアムなどのビーチやオーストラリアが好調に推移したほか、円安の影響などから滞在費用を抑えられるアジア方面が人気となった。なお、燃油サーチャージの下落により、旅行代金の単価は前年よりも減少した。

 国内旅行は好調に推移しており、予約人数は前年を上回った。パリのテロ事件などによる海外の情勢不安や、訪日旅行者の急増で改めて国内旅行が注目を集めていることが一因だという。人気の出発日は12月30日と31日で、日並びの関係から近場への短期間の旅行に人気が集まっている。

 方面別では沖縄の本島および離島、九州、北海道が上位にランクイン。沖縄と九州は、LCCを利用するコースの予約が大幅に伸びている。また、北海道は来年の新幹線開通などで注目されており、好調に推移。北陸も新幹線の開業などで大きな伸びを示しているという。