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豪州、「食べログ」と「クックパッド」で美食訴求、アプリも

  • 2015年6月1日

(左から)TAマーケティング部長の井上忠浩氏、 カカクコム執行役員の中村哲朗氏、同社取締役の村上敦浩氏、駐日オーストラリア大使のブルース・ミラー氏、TA本局局長のジョン・オサリバン氏、 クックパッド執行役の堀口育代氏、 TA日本・韓国局長のアンドリュー・ライリー氏、 クックパッド広告事業部部長の片桐優氏 オーストラリア政府観光局(TA)は5月29日、オーストラリアの食文化の認知向上を目的として飲食店情報サイトの「食べログ」とレシピサイトの「クックパッド」と提携した。TAは現在、全世界で「美食大陸 オーストラリア」キャンペーンを展開しており、日本でも第1弾として昨年のツーリズムEXPOジャパン2014で食とワインをテーマにブースを設けたほか、屋外広告や雑誌への広告出稿、フォートラベルとのタイアップなどの取り組みを実施。今回の提携もこのキャンペーンの一環だ。

 TAが実施した調査では、消費者が旅行先を決めるポイントの第3位に美味しい食べ物やワイン、郷土料理、食材がランクイン。これに対して「美食大陸 オーストラリア」では、多くの国籍の人々が暮らすことでバリエーションが豊富な食文化と、街中から大自然まで様々なロケーションでの食体験が可能な国であることに焦点を当てている。

 食べログとクックパッドと連携した理由についてTA日本マーケティング部長の井上忠浩氏は、「どちらも消費者の声で作られているサイトであり、このようなサイトがユーザーの心をつかむ」と説明。また、両サイトを利用することで「月間1億人の利用者にオーストラリアの食文化を伝えられる」ことも評価したという。

 食べログでは、オーストラリアにあるレストランを紹介したアプリを7月上旬に公開予定。海外のレストランに特化したアプリは食べログ初の試みとなる。同アプリも食べログのサイトと同様に口コミ機能を備え、現地に住む日本人のお勧め情報なども掲載していく。カカクコム取締役の村上敦浩氏によると、「日本から就航している都市のレストランは網羅する予定」だ。

 一方、クックパッドではサイト内の「話題のキッチン」コーナーに「公式キッチン」を開設。すでに、キヌアやオーストラリアのレストランのメニューで見られるグルテンフリーの料理レシピを紹介している。今後は著名なシェフや料理研究家の特別レシピを順次公開する予定だ。

当日の「ロングテーブル」 また、提携を発表した5月29日には、メルボルンで毎年開催される「ロングテーブル」イベントをホテル日航東京の屋外デッキで再現。長さ80メートルのテーブルに旅行業界やメディアなど約150人を招待し、オーストラリア人シェフのマシュー・クラブ氏による豪州産食材を用いた特別ディナーを提供した。

 なお、オーストラリアでは8月にはカンタス航空(QF)の成田/ブリスベン線、羽田/シドニー線の就航を控えている。井上氏によると「2015年は40万人を目標としている」ところで、キャセイパシフィック航空(CX)やシンガポール航空(SQ)とのキャンペーンも予定しているという。