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シンガポール、2013年の日本人渡航者数は12年ぶりの80万人超え

  • 2014年12月2日

STB北アジア局長のジェラルディン・ヨウ氏  シンガポール政府観光局(STB)とシンガポール航空(SQ)はこのほど、旅行業界向けのレセプションを開催した。STB北アジア局長のジェラルディン・ヨウ氏は本誌取材に対し「日本はSTBが初めて設立した海外支局のうちの1つで、とても重要なマーケット」と強調した。

 STBによると、2013年の日本人渡航者数は前年比10%増の83万2845人で、80万人以上を記録したのは12年ぶり。ヨウ氏によると、日本人渡航者数は全体の第6位で、2010年に統合型リゾートを2ヶ所設立して以来、渡航者数が急激に増加したという。2014年1月から10月の渡航者数は68万3000人で、12月末には前年並みとなる見込みだ。ヨウ氏は「日本は成熟したマーケット」と話し、具体的な数字は出していないが、今後も徐々に渡航者数の増加をめざしていくとした。

 また、日本市場の傾向については、FITで訪問した日本人のうち55%がファーストタイマー。STBによると、旅行者からは「シンガポールのイメージが変わった」などのコメントがあったという。ヨウ氏はこれに対して「シンガポールは多文化主義で、食やアートなどまだ知られていない事が多くある。これらをアピールしていきたい」と説明した。

 例えば、11月29日から2015年1月1日まで開催されるイルミネーション「クリスマスワンダーランド」や、世界で初めて開催するという若い頃のモナリザが描かれた絵画の展覧会をアピール。このほか、来年開設する東南アジアやシンガポールのコレクションを展示する美術館「ナショナルギャラリーシンガポール」と、フランス・パリの美術館「ピナコテーク・ド・パリ」の分館として開業する「シンガポール ピナコテーク・ド・パリ」を挙げた。

 さらに、2015年はシンガポール独立50周年を迎えることから、STBでは50周年を記念したプロモーションを実施する予定。旅行会社に対しても、ヨウ氏は「旅行会社は大切なパートナー」と述べ、今後イベントなどを開催しツアー造成を呼びかけていくという。

SQ日本支社長のデイヴィッド・リム氏  このほかレセプションでは、SQ日本支社長のデイヴィッド・リム氏が、シンガポール/成田/ロサンゼルス線でプレミアムエコノミーを導入すると発表。2015年6月及び7月から、エアバスA380型機とボーイングB777型機に順次導入を予定しており、2017年に受納予定のA350型機にも導入する計画という。なお、詳細は2015年1月に発表するとした。