ハワイアン航空、福岡線運休へ、需要増見込めず

  • 2014年3月4日

 ハワイアン航空(HA)は6月末で福岡/ホノルル線を運休する。運航を継続できるほどの旅客数の増加が見込めないためという。最終便はホノルル発が6月29日、福岡発が6月30日。以降の予約済み、発券済み航空券については、予約の変更や便の振り替えなどの対応をおこなう予定だ。

 HAは2012年4月に福岡線の運航を開始。福岡/ホノルル間は、2005年10月に日本航空(JL)が撤退してから直行便のない状態が続いていたが、デルタ航空(DL)がHAに先駆けて2011年12月末に就航。それ以降は、2社と日系航空会社や大韓航空(KE)の経由便が競合する状態となった。

 2012年の本誌取材では、福岡発のハワイ旅行需要は年間5万人程度と想定されていたのに対し、HAとDLが目標として掲げた座席利用率を達成するには最低でも10万人以上が必要であった。航空会社だけでなく、旅行会社も供給量の増加に強い期待を示し取り組みの強化を表明していたが、HAとしては望んでいたほどの成果が得られなかったとみられる。(リンク1リンク2

 なお、HAでは羽田と関空へのデイリー運航、仙台/新千歳での週3便の運航は今後も維持していく計画だ。


▽DLは「ますます注力」-HTJも九州市場の重要性強調

 DL太平洋地区広報部では、福岡/ホノルル線について、季節運航から開始して通年化し、便数もデイリーとするなど「順調」に推移してきたと説明。また、プロダクトの刷新などにより差別化もはかってきており、今後も「ますます力を入れていく」方針を示した。

 また、ハワイ州観光局(HTJ)も「九州市場の重要性は変わらない」と強調。DLと連携し、旅行会社や消費者への働きかけを継続していく考えだ。