星野リゾート代表、ニセコバブルに警鐘 リフト券値上がり長時間待ち

佐藤亜季
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 オーバーツーリズム観光公害)が社会問題化するなか、星野リゾート(長野県軽井沢町)の星野佳路(よしはる)代表は21日のオンライン会見で、外国人観光客が集中して物価が高騰しているニセコの現状について、「過剰感から顧客満足度が下がり、コア層が離れ始めてきている。過去のブームのパターンのように、観光客の減少に歯止めがかからなくなることを懸念している」との認識を示した。

 ニセコは現在、リフト券が大幅に値上がりしている上に長時間待ちの状態という。星野氏は、事前予約の導入でリフトの待ち時間を15分以上にしないようにしたニュージーランドのスキー場の例に言及。「受け入れ人数を制限することで顧客満足度を上げ、持続可能な状態にしていくことが重要だ」と警鐘を鳴らした。

 星野氏は「北海道はこれからも観光が大事で観光のポテンシャルが高い。短期的に集客を増やそうということだけではなく、中長期的にどうやって地域らしい魅力を維持していくかのルールづくりも大事なことだ」と指摘した。

 星野リゾートはこの日、函館市に新施設を7月6日に開業することも発表。施設名は「OMO5(オモファイブ)函館by星野リゾート(OMO5函館)」。源泉かけ流しの温泉を設け、はこだて自由市場五稜郭などを周遊する無料バスも運行する。1泊3万1千円から(1室あたり、税込み、朝食あり、入湯税別)。(佐藤亜季)

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