大阪IR「2030年秋ごろ」開業 計画より約1年延期

箱谷真司
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 大阪府・市は5日、カジノを含む統合型リゾート(IR)開業への工程などを定めた実施協定案を発表した。開業時期は、当初想定の2029年秋~冬ごろからずれ込み、「30年秋ごろ」と明記。府市は同日中に協定案を決定し、国の認可を経た上で、9月末にもIR事業者と協定を締結する。

 協定案は、工程のほか、事業の運営や自治体との必要な取り決めなどを定めるもので、府市とIR事業者が策定。事業者と正式に協定を結んだ後、事業者がカジノ免許を国から交付されれば、開業に必要な手続きがほぼ完了する。

 協定案によると、23年秋ごろから地盤の液状化対策工事を始め、25年春ごろから施設の建設工事に着手する。開業直前の30年夏ごろまでに工事を終える。開業時期をめぐっては、今年4月の国によるIR計画の認定が府市の想定より約半年遅れたことに伴い、開業の延期が見込まれていた。

 また、事業者が投じる初期投資は約1兆800億円と見込んでいたが、資材費高騰などの影響で約1兆2700億円に増額。増加分は、事業を中心的に担うオリックスと米MGMリゾーツ・インターナショナル日本法人の出資額を増やしてまかなう。

 IRは大阪・関西万博の会場と同じ人工島・夢洲(ゆめしま、大阪市此花区)で開業する予定。カジノだけでなく、高級ホテルや国際会議場なども整備する。箱谷真司

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