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逆境での新規就航、その勝算は-ZIPAIR Tokyo代表取締役社長 西田真吾氏

-2021年の日本人出国者数はどの程度と想定されていますでしょうか。今後の路線計画についても可能な範囲でお聞かせください

西田 今年の前半は厳しいと思いますし、後半もワクチンや各国のコロナの状況次第というところもありますが、お客様の遠くに行きたい、海外に行きたいという欲求は高まっていると思うので、心配事が取り除かれさえすれば一気に回復するのではないかと考えています。少し楽観的かもしれませんが、2019年比では30%台に戻ってくれればと期待しています。

 LCCの常道で、デスティネーションとしては需要の太い路線を選んでいます。ホノルル線の就航前は、いきなり西海岸まで飛ばすことを考えていた時期もありましたが、需要の戻りがより早そうな路線ということでホノルルを選びました。今年は現在の3路線を需要を見ながら運航しつつ、新規の乗り入れ地点の選定も進めていきます。

 新規就航に際しては、需要が太い路線という原則に加えて、現在は当座の貨物需要があるかも含めて検討しています。また会社としては、インバウンドとアウトバウンドの送客に加えて、成田を経由地としてアジアと北米を繋ぐことも軸のひとつとしています。まだお伝えできませんが、年内のどこかで新規就航を発表する可能性はあります。路線はアジアか北米のいずれかになるでしょう。

-最後に、観光産業従事者へメッセージをお願いいたします

西田  航空会社、旅行会社、宿泊、鉄道、船舶、皆さんそうだと思いますが、その産業単体でお客様を動かすことはできず、すべてが繋がって初めてお客様の旅をサポートできるという関係にあると考えています。当社は航空会社としては新参者ですが、皆さんで来るべき日にお客様を笑顔で迎えられるよう、頑張っていきたいと思います。

 この環境下でも、当社のシステムへ接続したいという申し出を少なからずいただいています。申し訳ないことにIT関係のリソースが足りずお待たせしているのですが、旅行会社さんとの協業にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。今は難しいかもしれませんが、需要が復活した際には是非よろしくお願いいたします。

-ありがとうございました