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誰もが負担のない形で環境保全を-イベントプロデュースのシープラス代表 依田鋼氏

  シープラス並びにT.T.A.D.代表の依田鋼氏 リゾートウエディングやゴルフトーナメントなど観光産業とも近しい関係にあるイベント業界も、新型コロナウイルス感染症により深刻な打撃を受けている。沖縄でイベントプロデュースを手掛けるシープラスも例に漏れず、一時は需要が完全に蒸発したが、昨年10月にはゴルフトーナメントを成功させた。環境保全活動にも積極的に取り組む同社の代表取締役、依田鋼氏に、コロナへの対応や今後の見通しを伺った。インタビューは2020年12月25日に実施した。(聞き手:弊社代表取締役社長兼トラベルビジョン発行人 岡田直樹)

-まずは貴社とご自身の紹介をお願いいたします

依田鋼氏(以下敬称略) 現在、東京のツインタワーオブアメリカンデベロップメント(T.T.A.D.)と、沖縄のシープラスという2つの会社を経営しています。T.T.A.D.はイベントプロデュースを中心に、コンサルティングやブランディング、社史作成のサポートなども手掛けています。シープラスは沖縄でウエディング関連の事業を行っています。

 高校卒業後、販売業に就いたり自分で事業を起こしたりといくつかの仕事を経験した後、11年前にT.T.A.D.に出会いました。当時は私自身もライブイベントや展示会などを企画、運営していたのですが、その繋がりで先代の社長と知り合い、縁あって社員として働くことになりました。

 入社後はイベントプロデュースのほか、沖縄のシープラスの立ち上げにも関わりました。そして2年半ほど経った2012年、突然先代が亡くなりました。周囲から事業を続けてほしいという声を受け、自分はそんな器ではないと一度はお断りしたのですが、悩んだ末にT.T.A.Dとシープラスの2社をともに引き継ぐことを決めて今に至ります。

-コロナの事業への影響についてお聞かせください

依田 どこも同じ状況だと思いますが、イベント案件はすべて消えました。イベントごとは一旦取り止めになると、次にもう一度開催しようとするとさらに1年かかってしまいます。来月始めよう、と言ってできるものではありません。

 当初計画していた2020年の売上想定から考えると、東京は約50%、沖縄は80%から90%のマイナスという非常に厳しい結果になりました。会社として人員の削減は行っていませんが、一緒に動いてきた委託先のパートナーには仕事を依頼できていない状態が続いています。