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19年春闘、116組合中102組合が合意-6月19日集計

  • 2019年8月4日

 サービス・ツーリズム産業労働組合連合会はこのほど、2019年春闘の交渉結果について報告した。それによると6月19日までに前年比20組合減となる116組合が要求書を提出し、このうち9組合減の102組合が6月19日までに合意した。

 このうち賃金制度の維持などを含む「賃金改善」について回答を引き出したのは81組合で、数値の報告があったのは18組合。ベースアップ(ベア)などを含む「実質的な賃金改善」について回答を引き出したのは46組合で、数値の報告があったのは7組合だった。分母となる組織数は19年春闘が155組合で、18年春闘が174組合。

 「賃金改善」の要求に対して数値の報告があった18組合の妥結額の平均は6472円(改善率2.28%)となり、前年同日の6350円(同2.17%)から増加。業種別では「ツーリズム・航空貨物」10組合の平均は7103円(同2.36%)で、6894円(同2.14%)から増加した。「ホテル・レジャー」8組合の平均は5097円(同2.07%)で、5433円(同2.22%)から減少。

 「実質的な賃金改善」の要求に対して数値の報告があった7組合の妥結額の平均は4614円(同1.62%)で、前年同日の3084円(同1.08%)から大きく増加。業種別では「ツーリズム・航空貨物」4組合の平均は5561円(同1.83%)で、5129円(1.50%)から増加。一方、「ホテル・レジャー」3組合の平均は1012円(同0.48%)で、前年同日の1473円(0.61%)から減少した。

 年間一時金に関しては、合意・妥結した33組合中32組合の平均は2.95ヶ月で、前年同日の3.12ヶ月を下回ったが、このうち「ツーリズム」6組合中4組合の平均は4.06ヶ月で、3.64ヶ月から増加した。

 夏期一時金については、合意・妥結した102組合中93組合の平均は1.40ヶ月で、前年同日の1.57ヶ月から減少。このうち「ツーリズム」57組合中45組合の平均も1.45ヶ月で、前年の1.67ヶ月を下回った。

 契約社員やパートタイマーなどの賃金改善については、54組合が要求して29組合が合意。一時金については52組合中48組合が合意した。同一労働同一賃金に関する取り組みについては4組合が要求したという。

 19年秋闘では引き続き「35歳年収550万円」の実現に向け、賃金カーブを維持した上での0.5%以上の月齢賃金改善などをめざす方針。契約社員やパートタイマーなどの待遇改善や最低保証賃金協定の締結、総実労働時間短縮などにも取り組む。