travelvision complimentary
itt TOKYO2024

NOE橋本新社長、課題解決へ積極展開、社員巻き込み中計策定へ

60周年に向け体制強化、業務改革でプロジェクトチームも
付加価値追求、クロスセル強化も

今後、既存クライアントに対してどのような商品やサービスを提供していきたいとお考えですか

橋本 ビジネストラベルの中期経営計画においては、クロスセルが重要な柱となる。出張されるお客様へのクロスセルと、顧客企業に対するクロスセルは別と考えており、前者で代表的なのはホテルの手配。ビジネストラベルの営業において現在もホテルは最重要項目であり、力を入れた分、実績も上がっており、今後も引き続き強化していく。

 一方、企業に対しては、OTAでは十分対応できない団体やMICE、プライベート旅行への取り組みを今まで以上に強化推進すると共に、今後は更に領域を広げ、これまで取り扱ってこなかった新しいビジネスにもチャレンジしていきたい。それらを受注することでその企業との関係が強くなるという事例もたくさんあることから、そういった面でも企業へのクロスセルは強化していきたい。

 また、サービスについては「NOEのサービスは違うよね」とご評価いただけるようにし、適正な対価をいただけるようにしていきたい。逆に、価格競争をしなければならない場面ではオペレーション効率を上げる。部署ごとのスタッフ1人あたりの粗利なども指標として見て、作業の自動化も活用しながら全体で効率を向上していきたいと考えている。

 スカイツアーについては、メタサーチから撤退したといっても数字を作っている側面もあり、パッケージ商品を付加価値型など内容のあるものに切り替えるなど変化をめざしつつ、ホールセール事業の取引先である各旅行会社との関係を更に強くし、使い勝手の良い小回りが利く、そして企画力の高いホールセラーとしてビジネスを拡大していきたい。

創業60周年を迎えるにあたり、何か記念事業などの予定はありますか

橋本 取引先には、御礼を兼ねて記念のノベルティ作製などを検討しており、社内向けには社員旅行を実施中だ。300人近くになると一度では無理なので、昨年から3回に分けて実施し、どれかに参加する形を取っている。それ以外に大きな計画は立てていない。

 実は、ここ3年間の当社の売上は16年が284億円、17年が312億円、18年が342億円と右肩上がりに推移しており、18年度実績を16年度と比べると売上が120%、取扱人数が110%となっている。世の中の景気が緩やかに回復し、それに合わせて各企業が積極的に海外に投資している中で新規顧客が増えたり、団体の強化やイベントなどで取扱高を増やせた結果だ。

 だからこそ次に向けて、思い切った改革をしていく必要があると感じており、それが「100日プロジェクト」や中期経営計画にも繋がっている。今後も、さらに上をめざしてプロジェクトに取り組んでいきたい。

ありがとうございました